埼玉県|歯列矯正歯科矯正歯科の選び方|正しい矯正歯科の選び方|矯正歯科専門医監修

●矯正歯科の選び方 ●適切な矯正治療とは ●知っておきたい「矯正」の知識

矯正歯科の選び方
How to choose

矯正専門医とは

歯科医療には診断、治療における高い専門性が求められますが、その中でも矯正歯科治療は「特に専門性の高い歯科医療分野」であると言われています。

矯正専門医になるには、歯科大学における6年間の課程を修業したあと、歯科医師国家試験に合格し、さらに、特定の研修期間で数年間研修を受け、課題症例をクリアすることなど、非常に厳しい複数のステップを減ることが必要となります。
そのため、良い矯正歯科医師を探すためには、矯正の専門医であるかどうかが一つの大きな指標になると言われています。

認定医と専門医の違い

日本矯正歯科学会によって、「認定医」という制度が設けられています。しかし、その認定方法に多くの問題点が指摘されています。

最近では改善する試みもあるようですが、数年前までは、治療の上手な歯科医師の治療例を自分の治療例と偽って提出することで「認定医」の資格を取得することも少なくありませんでした。
つまり、認定医の資格をもっていても、治療が上手だから認定医の資格を得ることができるわけではなく、患者様が治療の質を選ぶ基準にはならないのが現状です。

患者さんからすると、認定医というと、「治療がきちんとしている」と思われるかもしれません。
しかしながら、認定医だから治療の技術が高いとは到底いえませんし、どちらかといえば、審査はそれほど難しくなく、比較的簡単に(審査で症例を2つ展示するだけで)取れてしまう資格なのです。

また、矯正の講習会を一度受けただけで、患者様に矯正治療を行う歯科医師や、正しい技術や経験をもたないまま「認定医」の資格をもつ歯科医師や増えてしまったため、高額な治療費を払ったのにもかかわらず、「きちんと噛めなくなった」、「出っ歯になってしまった」、など適切な治療結果を得られない患者様が増えてしまっています。

そのため、JBOではそのような不正な審査をなくし、厳しい審査を経てのみ取得することができる「専門医」という資格を設けました。
その審査は非常に難しく、全国で60名、埼玉県では4名の歯科医師しかおりません(2016年現在)。

よい矯正医を選ぶには

技術面においてはまず、虫歯などの治療もおこなっている「一般歯科医」よりは「矯正治療を専門に行っている歯科医師」の治療をうけることが大切です。

なぜなら、矯正治療は虫歯などの治療を行いながら片手間にできるほど簡単ではなく、歯科治療の中でも、特に専門的な技術が必要となります。

ただ、矯正専門医も総じて技術が同レベルではあるとはいえません。
患者さん側から、技術的に優れている歯科医師を選ぶのは難しいとは思いますが、症例等を比較してみるのもいいかもしれません。

また、矯正治療はある程度期間がかかります。
そのため、いろいろ質問などしやすい、コミュニケーションのとれる歯科医師を選ぶことが大切だといえます。

埼玉で4人しかいない JBO専門医について

矯正歯科はどのクリニックでも行うことは可能ですが、ドクターによって経験や技術は異なります。
また、矯正は治療期間が長く・途中でクリニックを変更することも難しいです。
そのため、矯正歯科を選ぶときはしっかりとクリニック選定を行う必要があります。

上述の通り、厳しい審査を通過し、技術の称号として設けられたのが「JBO専門医」です。
埼玉県では4つのクリニックが取得しています。

※JBO = 日本歯科矯正専門医認定機構(英名:The Japanese Board of Orthodontics)

JBO認定歯科矯正専門医になるための条件

  • 矯正専従医としての経験が5年以上あること
  • JBO が定める研修規定に従った5 年以上の研修を修了していること
  • 100症例以上の矯正治療経験を持つこと
  • 100症例の治療実績の中から審査委員に指定された5症例につき臨床能力評価(症例審査、口頭試問)を受け、合格すること
  • 上記の他に、治療前の症例を10症例指定し、毎回の治療ステップを記録し、2年~2年半後にその治療経過および結果から臨床能力を評価する「指定10未治療症例評価」の制度もある